10月を過ぎると、保険会社から控除証明書が届き、会社から年末調整の案内が始まります。
毎年のことだからと前年の内容を写して提出すると、控除の申告漏れや、家族情報の記載ミスが起きることがあります。特に結婚、出産、転職、副業、住宅購入があった年は、前年と同じではありません。
年末に慌てないために、確認する順番を決めておきましょう。
目次
10月:控除証明書を一か所に集める
生命保険、地震保険、iDeCoなどの控除証明書が届いたら、封筒のまま一か所にまとめます。電子データで届く場合は、保存場所を決めておくと探す手間が減ります。
年末調整でよく使うのは、次のような書類です。
- 生命保険料控除証明書
- 地震保険料控除証明書
- iDeCoの掛金払込証明書
- 住宅ローン控除に関する書類
- 前職の源泉徴収票
転職した人は、前職の源泉徴収票が届いているか早めに確認してください。
11月:家族の収入見込みを確認する
配偶者控除や扶養控除は、家族の所得要件と関係します。年末時点で年間収入の見込みが変わると、申告内容も変わる可能性があります。
2025年分からは、所得税の基礎控除や給与所得控除などが見直され、扶養親族の所得要件にも変更がありました。以前の「年収103万円だけ見ればよい」という理解のままでは判断しにくくなっています。
学生年代の子どもがアルバイトをしている家庭では、特定親族特別控除の対象になるかも確認しておきたいところです。
iDeCoは掛金の証明書を忘れずに
iDeCoの掛金は、小規模企業共済等掛金控除の対象です。個人払込の場合は、年末調整で証明書を提出します。
節税額は年収や他の控除によって変わります。掛金を増やすか迷っている場合は、家計への負担と節税効果をシミュレーションしてから決めましょう。
住宅ローン控除は初年度と2年目以降で手続きが違う
住宅ローン控除は、一般に初年度は確定申告が必要です。2年目以降は会社員であれば年末調整で手続きできる場合があります。
必要書類が見当たらない場合は、提出直前ではなく早めに再発行方法を確認してください。
ふるさと納税は年収見込みを更新して計算する
ふるさと納税の控除上限額は、年収だけで決まるわけではありません。家族構成、社会保険料、iDeCo、医療費控除、住宅ローン控除などの影響を受けることがあります。
年の途中で昇給、休職、転職、育休、副業などがあった場合は、年初に計算した上限額を見直します。
12月末に駆け込みで寄付をすると、入力ミスや決済期限の見落としが起きやすくなります。11月ごろに安全額を確認し、年収が固まってから追加寄付を検討する方法もあります。
ワンストップ特例を利用できないケースに注意
ふるさと納税のワンストップ特例は、確定申告をしない給与所得者などが利用できる制度です。ただし、医療費控除や副業などのために確定申告をすると、ワンストップ特例の申請分も含めて申告し直す必要があります。
「申請書を出したから終わり」と考えず、翌年に確定申告する予定がないか確認してください。
12月:年末調整の結果を確認する
年末調整では、1年間に源泉徴収された所得税と、本来納める所得税との差額を精算します。還付になることもあれば、追加徴収になることもあります。
結果だけを見るのではなく、扶養人数や控除が正しく反映されているかを源泉徴収票で確認する習慣をつけましょう。
年末調整チェックツールを使えば、申告対象になりそうな控除や必要書類を整理できます。ふるさと納税については、寄付前の上限確認と、翌年の控除確認を分けて行うことが大切です。
